保証とメーター交換
まず、新車保証について説明します。
自動車の各メーカーは、新車を購入してもらったお客様に対し、万全の安全性と性能を提供するため、少しでも違和感を感じた場合には無償での点検を行っています。
不具合が見つかれば交換修理を行い、快適な自動車にしてくれるのが新車保証(メーカー保証)です。
国産車各メーカーは初度登録から3年間(初回車検まで)が標準で付いています。
※12か月点検を受けていないと、メーカー保証が受けられない可能性があります。
保証書には、新車購入したオーナー情報、保証内容、販売店の情報も記載されています。
補足ですが、保証を受ける際は保証書に記載されたオーナーからの依頼に限定されます。
保証対象内の中古車を購入したり、親から譲り受けた場合、保証を引き継ぐために【保証継承】の手続きを各メーカーにて実施しなければ、新車保証の恩恵を受けることはできません。
新車ワンオーナーの定義
新車ワンオーナーとは、その名の通り新車から1人のオーナーしか乗っていないということです。
査定額(価値)に影響することはあまりありませんが、中古車として次のお客様に販売する際にはセールスポイントになります。
見分けるためには、車検証と保証書が必要です。
下記条件が一致すればワンオーナーとして定義されます。
- 保証書の【新規】や【1】ページと車検証記載の【名義人・車台番号・登録年月日】が一致していること。
店舗に入荷してくる先輩たちの買取車両の車検証と保証書を実際に見て、経験を積みましょう!

保証書のメーター交換の見方
不具合でメーターを交換するケースがあります。
メーターは走行距離やスピードメーター、燃料計など重要な計器類が含まれており、正常に作動していないと車検に通らない場合や、走行距離が任意保険契約や更新時に必要となるため、故障したままでは困ることがあります。
そのため、メーターパネルの計器に不具合が生じると【メーターそのものを交換】することになります。
例えば、5万KM走行していた車が不具合を起こし、メーターを交換した場合、走行距離は0KMに戻ります。
この場合、車検証備考欄に記載された過去の車検時の走行距離から実際のメーターが巻き戻るため、いわゆる走行不明車となり、車の価値に大きな影響を与えます。
走行不明車にならないためには、各メーカー(ディーラー)でメーター交換をする必要があります。
ディーラーでメーター交換をすると、いつ、どこのディーラーで、何キロ時にメーター交換をしたという記録が残されます。
この記録が保証書に記載されている場合、その車は【走行不明車】ではなく【メーター交換車】とされ、車の価値を大きく下げることはありません。
メーター交換はメーカー以外の整備工場で行うと、走行不明車となるため注意が必要です。また、ディーラーで作業した場合でも、保証書にディーラーの印がない交換履歴は走行不明車となります。
査定時には保証書のメーター交換を必ずチェックしてください。
走行不明車と正常な車の価値は、天と地の差があります。
見落としがあると、その損害分は担当者の粗利と相殺されるため、十分注意してください。